食物アレルギーとは?その原因とメカニズムを知ろう!
食物アレルギーとは、特定の食物に含まれる「アレルゲン」に身体の免疫機能が過剰反応して起こります。
食物アレルギーを予防するためにも、まず「食物アレルギーとは何か?」「どんな仕組みで発症するのか?」という基礎的なアレルギーのメカニズムを知っておきましょう。
食物アレルギーはアレルゲンを摂取することで引き起こされます!
何かを食べたら、身体がかゆくなる。いろんなところにじんましんが出てしまう、身体がむくんだり、目がかゆくなったり……とアレルギーの症状は人によって多種多様です。
でも、なぜそもそも食物アレルギーが出てしまうのでしょうか?
そのメカニズムは以下の画像の通りです。
特定の食物にはアレルギーの原因となる物質(ほとんどはたんぱく質)「アレルゲン」が含まれています。
このアレルゲンが身体の中に入ると免疫細胞の指令によって「IgE抗体」という物質が血液中に作られます。
(IgE抗体……免疫グロブリンというたんぱく質の一種)
この血液中に作られたIgE抗体と皮膚や粘膜に存在する「マスト細胞」が反応し、マスト細胞からヒスタミン、ロイコトリエンなどの物質が体内に放出され。
その結果として、かゆみや鼻づまり、といったアレルギー症状が引き起こされます。
なお、この「IgE抗体」が原因ではないアレルギーもありますので、すべてが上記の画像のようなメカニズムでアレルギーが発生するワケではありません。
アレルギー検査では血中の「IgE抗体」を検査されます!
「私には、どんなアレルギーが隠れているのだろう……?」と不安になった時、病院で「アレルギー検査」を行うことが出来ます。
この時、採血によるアレルギー検査では血中にさまざまなアレルゲンを投入し、血中にできる「IgE抗体」の有無を確認します。
つまり、アレルギー反応が発生するメカニズムを応用してアレルギー検査が行われているワケです。
ただ、先にも触れたように血液検査で「大豆、米のIgE抗体反応が確認出来た」という結果が出たとしても、実際に大豆製品や白米を食べてアレルギー反応が発生するとは限りません。
また、より正確に自分のアレルゲンを知りたい場合は「プリックテスト」「食物除去試験」「食物経口負荷試験」など、採血以外の他のアレルギー検査を行うことも出来ます。
食物アレルギーのメカニズムは同じですが、症状はバラバラ……
食物アレルギーの引き金となる「アレルゲン」。そして、アレルゲンを排除するために作り出される「IgE抗体」がアレルギーが発生するカギになります。
基本的には、今回ご紹介したメカニズムがアレルギーを引き起こします。
ただメカニズムは同じでも、生じるアレルギーの症状は個人差があり、「○○を食べたら、△△になる」ということはありません。
(生じやすい症状はありますが、その症状の重さ・軽さには個人差があります)
また食物アレルギーの中には食べていないのにも関わらず、アレルギー反応が生じることもあり。「肌荒れがひどい状態で食べ物をさわり続ける」「肌に食物を貼りつける」などの行為を行っても、同様のアレルギー反応が生じることがあります。
もし、アレルギーが気になるのならば、アレルギーに関する検査を行い、検査で判明したアレルゲンを摂取しないようにするor適量を摂取するに留めるようにしましょう。
※アレルゲンを摂取したとしても必ずしもアレルギー反応がでるワケではありません。食べる量によってはアレルゲンであっても、アレルギー反応が生じない場合もあります。