そもそも食物アレルギーって?

人間には、身体の中に侵入してきた異物を敵と判断し、身体を守ろうとする免疫反応が備わっています。この免疫反応が、ある特定のもの(アレルゲン)に異常に働いてしまうのがアレルギーです。食物アレルギーの場合、「ある特定のもの」というのが食物に含まれる成分となります。

また、食物アレルギーは子どもに多いと言われています。理由は、子どもは消化機能が未熟であるためアレルゲンを分解する能力が低いからです。お子様がいるご家庭は、アレルギーに注意していきたいですね。

 

どんなものがアレルギーとなるの?

代表的なものに、卵・小麦・乳が挙げられます。その他にも、エビやカニなどの甲殻類・落花生やそばや果物など、多岐にわたります。自分の大好物のものがアレルゲンとなり得ることもあるのですね。

 

対策

アレルギーを起こさないために出来る対策方法をご紹介します。

・自分のアレルゲンを知ること

とても簡単なことですが、自分のアレルゲンを知ることは一番の対策になります。

日本では、「卵・小麦・乳・エビ・カニ・落花生・そば」の7品目を使っている場合は必ずアレルギー表示されることになっています。しかし、その場で梱包される食品や注文を受けて作るお弁当、量り売りされる食品には表示がされない場合があるため注意が必要です。

アレルゲンを知ることが大切なのかは分かりましたが、実際に自分のアレルゲンを知るにはどうすれば良いのでしょうか?

 

・血液検査

血液を採り、アレルギー反応を示す抗体がどの食物に対してどのくらいあるのかを検査します。

・皮膚テスト

プリック針といわれる針で、皮膚にアレルゲンを少量入れ、15分時間を置いた後、皮膚の腫れ具合で、アレルゲンを判定します。

・経口負荷試験

実際に、アレルゲンを少しずつ摂取し、身体に現れる反応を確認していきます。アナフィラキシーなどを起こす可能性がありますので、専門機関で行うことをお勧めします。

これほど注意していても、アナフィラキシーを起こしてしまう可能性はゼロではありません。そんな時に頼りになるのが、「アドレナリン自己注射薬」です。アナフィラキシーになりそうな場合、自分自身で太ももに注射します。この注射は、あくまでもアナフィラキシーの補助治療用ですので、使用した際は病院などで適切な治療を受ける必要があります。アドレナリン自己注射薬は2011年から保険適用になったので、アレルギーで困っている方はお近くの病院に足を運んでみてはいかがでしょうか?