ネットの「アレルギー治療」は試すな危険!大事なのは信頼できる専門家に相談すること
「なぜうちの子だけ……」とアレルギー体質のお子さんがいるママさんは、いけないことと知りつつも、ついつい他の子と自分の子を比べてしまうことありますよね。
子育ては「わからない」ことの連続。アレルギーだけでなく、発育や学校の勉強――いろんなことを比べてしまい、人によっては自己流やネットの情報で、お子さんのアレルギーに向き合おうとしてしまう方がいらっしゃいます。
でも、それは決してお子さんにとって良いことではありませんよ!
試すな危険! 盲信も危険! ついつい陥りがちな”思い込み”の罠
乳児期からごく少量の食材を食べることで、アレルギー発症予防になるとの見解を公表。しかし11月には牛乳アレルギーの子供が治療中に一時呼吸停止になるなど重篤な事態も出た。高須クリニックの高須克弥院長(72)はツイッターで「素人がやるもんじゃない」と疑問を呈するなど、ネット上でも話題になっている。
出典「試すな、危険」高須院長も参戦! 子供が一時呼吸停止 「食べて治すアレルギー」に疑念
巷では「アレルギーは食わず嫌い」「食べれば、そのうち治る」という間違った認識がまかり通っています。
また上記の産経新聞の記事にもあるように「食べて治すアレルギー対策」として近年《食物経口免疫療法》が注目を集めていますが、医師への相談、あるいは許可なく自己流のアレルギー治療を行うことはおすすめできません。
(関連記事:食物経口免疫療法3つのリスク!命の危険も厚生労働省も非推奨だって知ってた?)
「噂は噂」子どもは一人ひとり体質も育つ環境も異なります!
ママ友同士の会話の中やSNSで「○○ちゃんは△△して、アレルギーが治ったんだって!」というような話を聞いたことはありませんか?
自分の子がアレルギーで悩む親としては、ついその「根も葉もない噂」や「根拠のないデマ」を信じたくなってしまいますが、残念ながらその噂に科学的根拠(エビデンス)が一切ありません。
また兄弟ですら、兄と弟でアレルゲンが違っていたりすることがあるように、DNAがまったく異なる赤の他人のお子さんとアナタのお子さんのアレルギーが同じ原因とは限りません。
参考記事:発言小町:姉弟で違うアレルギー・・・落ち込んでいます。
アレルギーに関しては、まだまだ研究段階であり、他の病気以上にお医者さんの中でも治療法がよくわかっていません。
ましてや大人以上にデリケートな小さなお子さんのアレルギーを自己流で治せるワケがない。
少なくとも、根拠のない噂を信じてアレルギー原因物質を食べさせるようなことはやめましょう! 最悪の場合、取り返しのつかないことがおきる可能性も……。
うちの子のアレルギーどうすれば……困った時にはまず医療機関を!
それでは「アレルギーがひどくって……」という時には、どうすれば良いのでしょうか?
基本的にはアレルギー専門の医療機関に相談するのが1番です。
流れとしては次の通り。
- ①地域のアレルギー専門医or小児科を受診する
- ②医師に詳しく病状を説明し、相談する
- ③アレルギーパッチテストを受け、原因を特定
- ④医師の指示のもと、食生活を改善&注意する
- ⑤なにかあったら直ぐにかかりつけ医に相談する
これはお子さんだけでなく、大人にも言えることですが大切なのは「まず知ること」です。
アレルギーの症状や原因を知らず、ただ「アナフィラキシーショックになったら、どうしよう!」と恐れているだけでは、悪い想像ばかりが頭をめぐってしまい、必要以上にアレルギーを恐れるようになってしまいます。
しかし「アレルギー症状はどれくらいか?」「アレルギーの原因は何か?」「万が一、アナフィラキシーショックが起こったら、どこに行けば良いか?」を知っていれば、アレルギーに対してしっかり対処することが出来るようになります。
しかも、信頼できるお医者さんが味方にいると思うと、心強いですよね?
特に子育て中はなにかと不安なことが多いので、せめてアレルギーだけでも信頼できるお医者さんに相談できる状況を作っておきましょう。
信頼できる医師を見つけることが1番むずかしいかも……?
小児科やアレルギー科に限らず、信頼できる医師を見つけるのって、カンタンではありません。
腕は良いけど患者の話は聞いてくれない。逆に患者の話は聞いてくれるけれど、具体的な治療法に関しては詳しい言及がないなど、お医者さんも千差万別。
1度の受診で自分のお子さんに1番良い病院が見つかれば良いですが、人によっては2度、3度……何度もいろんな病院に受診し、やっと子どもにあった病院が見つかった、ということも少なくありません。
でも、小さいうちに信頼できるお医者さんが見つかっていれば、その子にあった適切な治療を小さいうちから出来るので、アレルギー体質の緩和や改善が見込めます。
(必ずしも医師の治療によってアレルギー体質が緩和・改善するわけではありません)
アレルギーは”適切な治療”が大事!くれぐれも自己流はしないように……
子どものアレルギーは大人が思っている以上に深刻です。
中にはムリして、子どもにアレルギーの原因となる食品を食べさせてしまい、アナフィラキシーショックで呼吸困難を引き起こしてしまい、死亡事故につながるケースもあります。
そして、そのほとんどは「自己流」のアレルギー治療が原因です。
だから「人からのまた聞き」や「ネットの噂」を信じずに、医師等の信頼できる専門家のアドバイスを聞き、適切な治療を行うようにしてください!
それが自分のお子さんをアレルギーから守る1番安全な方法です。